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2011-10-06

生徒向け演劇公演

水澤心吾一人芝居

『決断 命のビザ "SEMPO"杉原千畝物語』

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 今年度の学習サポート委員会主催の生徒向け講演会は、昨年度までとは切り口を変え演劇鑑賞ということにしました。忙しい中学生には、演劇鑑賞の時間もなかなか持てないと思います。ましてや、生の一人芝居を鑑賞した経験を持つ生徒は少なかったのではないでしょうか?
 この作品は、第二次大戦中リトアニア領事館においてナチスに迫害されるユダヤ人のため6000枚を越えるビザを、身の危険にさらされながら発給し続け、多くのユダヤ人の命を救った「杉原千畝」さんの物語です。日本人が世界に誇ることの出来る勇気と人道的愛の具現者であった方の、苦悩と決断のノンフィクションをもとにした演劇でした。 この作品で、2008年水澤心吾さんは米国エレノア・ルーズベルト賞を受賞されています。
 前期期末考査の終わった午後、附属中学校の体育館は、真っ暗な中、舞台だけが浮かび上がっているかのような幻想的な空間となっていました。いつもと違うドキドキする中、衝撃的なナチスの映像が映し出され、そして水澤さんの演劇の世界へ引き込まれていきました。
 1時間半近く、お一人での迫力ある声、表情、演技に圧倒され、一人芝居なのに、そこには、何人もの登場人物が見えるようでした。杉原千畝さんが、「公務に忠実」と「人道的博愛主義」のはざまで苦悩する姿、そして決断に至る姿に、感動し、勇気を与えていただいたと思います。
 「一人の命を救う者が、世界を救う」
 杉原千畝さんが助けた命が、今、その子その孫そのひ孫と命の広がりを見せている。
 混沌としたグローバルな世界で、これからを担う生徒たちに、思い出に残る演劇鑑賞であったことでしょう。
 最後に、生徒たちへのメッセージとして、「今の学習に精一杯取り組むことが、社会に出た時にぶち当たる困難を解決するための能力を磨く」「親・先生に守られていることに、感謝」「周りの方々への感謝を忘れないと、困難にも立ち向かえ、解決の道も開ける」「人生を楽しんで生きる」と、水澤さんのご自身の人生観をわかりやすく語ってくださいました。
 また、この素晴らしい演劇公演のため、音響・照明のプロがお手伝いくださいました。
 附属中学校にある機材を最大限有効活用して、より良いものにとご苦労していただきました。水澤さんとスタッフの方々の、「準備100%完了」という入念な作業を見せていただき、さすがプロだなあと、裏方にも感動いたしました。

生徒たちの感想をご紹介します。

『道徳の時間に学習した時よりも杉原千畝さんの決断の重さやすさまじさが体全体で伝わってきて、とても感動しました! 杉原さんもですが、水澤さんの一人芝居だからこそ、そのような思いを感じることができたのだと思います。』
『今回の公演をうけて、杉原さんの努力の素晴らしさ・たくましさやあきらめない心など、たくさんのことを学べて、同じ日本人として誇りに思えました。私も、誰かのためになることなら、何でも協力し自分自身の力というものを生み出していきたいと思いました。たくましく生きるその姿とあきらめないその心は、とっても大切なものだと強く感じました。』
『どうしようもない時、杉原さんを思い出して自分になにができるか、何をするべきかを考えて行動したいと思います。感動しました。』
『「今生きている証」いうものは今すぐ見えるものではないかもしれない。けれど、いつか、絶対、それを強く感じるときがあるのだと気付いた。』
『自分の職や家族の命までかけてユダヤ人を救おうとした杉原さんはすごいと思った。ビザをもらった人が何年たっても感謝の気持ちを忘れなかったのはすばらしいと思った。』
『一人芝居を見るのは初めてなのですが、声・表情・動きだけで様々なことが伝わってきて、すごいと思いました。まるで、自分がその時代に行き、その場で杉原千畝さんを見てきたような気がしました。』
『一人芝居を初めて見た。一人で芝居をするということは、普通だったら複数の役者でこなす事を一人で全てするため、声を変えたり演技をダイナミックにしたりと、とても大変なことだと思う。その水澤さんの情熱もそうだが、その情熱・熱い思いを僕たちにぶつけてくださったため、とても「杉原千畝」という人の偉大さ・勇敢さを感じれた。』
『杉原さんの、自分のことより他人のことを考えるところがすごいなと思いました。杉原さんは他人の意見に振り回されずに、自分が「正しい」と思ったように行動したことで、結果、沢山の命を助けることができました。私も本当に正しいことは何なのかを判断できるようになりたいです。(きっとこれは校訓の真・善・美につながるはず・・・・!!)』
『一人だけであんなに中身の濃いお芝居をできるのはすごいと思いました。1時間以上セリフを全て覚えて演技するのはとても難しいことだと思います。また芝居後のお話で「勉強する意味」を聞き、‘今勉強する大切さ‘を知ることができました。』
『先生の芝居は、すごく心がこもっている感じがして、千畝さんの実際の気持ちが伝わってきました。先生が90歳になった時も元気に芝居しておられる姿が僕には思い浮かびます。なぜなら先生はとても楽しく元気だったからです。本当におもしろく大事な芝居をどうもありがとうございました。』

保護者の方々から。

『素晴らしい舞台だったと思います。ありがとうございました。我が娘も、何かを感じ取ってくれていることを願います。母親として信念と誇りをもって生きてほしいと願ってやみません。』
『大変感動しました。杉原氏の苦悩が胸に届きました。中学生に向けて、お話しされた内容もすばらしく、本当にあの場で、あの言葉、せりふを聞き、体験できよかったです。ありがとうございました。』
『60歳とは思えない迫力でグイグイ心にせまってきてとても感動しました。子供たちが、感動で言葉を失っている様子にも驚きました。』 『校訓の勇気を持って実践しようという言葉が、子供たちにも演技で伝わったと思います。』
『体育館という舞台が、領事館の一室に、駅のホームになる感覚、私もビザ発行を待っている多くのユダヤ人の一人であるかのような感覚を覚え、水澤さんの演技に引き込まれました。とても素敵な時間をいただきありがとうございました。』

 まだまだご紹介したいものがいっぱいあります。たくさんの感想をありがとうございました。
 観衆である生徒・保護者の真剣さ・一体感は、演者である水澤さんにも伝っていたそうです。本当に感動の舞台でしたね。
 質疑応答で、勇気をだして純粋な感想を伝えてくれた1年生の男の子、ありがとう。
 最後になりましたが、後方からご覧になっていた保護者の方々には、見えにくい点があったようで、申し訳ございませんでした。
 
 お忙しい中、ご協力いただきました先生方・保護者の皆様、ありがとうございました。 

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