サークル活動

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2018-11-08

平成30年度読書サークル活動報告①≪9月 10月≫

 9月の課題図書は、人間の土地 サン=テグジュペリ 堀口大學訳 でした。                       
 星の王子さまより前に書かれたこの本を、サークルの皆さんは今回初めて知ったという事から、様々な意見が出ました。
 仏文学者の訳が素晴らしく、情景・心情の描写が美しい8編のエピソードが緊密に結びつけられているのですが、書き出しからなかなか言葉が入って来ないと言われる方も多い難題作品でした。
 職業飛行家としての単なる体験の話ではない、生と死の対比、生きることの意味、深遠な精神を教えてくれる超大作に、サークルの皆さんは先生のお話から謎解きを聞くような時間になりました。
 「大地が万巻の書より多く教える」の書き出し通り、切迫した民族紛争の無い今の時代には、未知のことに対し対応できる判断力、生涯学習力を身につける深い学びの名著。
 「時代背景をヒントに考えた。」「カバー装画の宮崎駿の作品を思い出した。」「面白かった。」「難しかった。」といろいろな意見が出ました。
 ポイントとして先生は、どの章から読んでもいいですよ。分かりにくい言葉を引っかかりに読み解き最後に語られる言葉に向かうのもいいですね。と教えてくださいました。
 「精神の風が、粘土の上を吹いてこそ、はじめて人間は創られる」興味をお持ちになった方は是非トライしてみてください。
 
  10月の課題図書は、小川糸さんのツバキ文具店 です。
 作者の小川糸さんは40代ということもあり、文章には最近の言い回しや旬の単語もあり、リズムよく読み進められます。
 鎌倉を舞台に日常が営まれているほっこりとした気分になる、何か懐かしい駄菓子を食べた後のような余韻のある本でした。
 文字の大切さや、それを生み出す文具を細かく描写してあるのもとても美しい。文は人なり、大切な人への想いは書いてみないとわからないのかもしれません。
 人は何の為に繋がるのだろうか。 人と人の繋がりに大切な言葉。 お互いに良く正しく美しく生きるを求めて。 今一度振り返る良い作品に巡り会えました。
 先生も、「読めば読むほど磨きのかかった文章ですね。」とにっこりされていました。 
 続編も発売されているツバキ文具店、家族みんなで読める人の息遣いが感じられる温かな作品です。
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